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ブヒの作るサービスシューズ”RIPKEN8 2632 /type:marine"



第三弾 "type: MARINE" 出来てますーーー!!


/第一弾 "type: IRONMAN"

/第二弾 "type: VINTAGE"



第二弾のビンテージと同じ感じで色違い作りたいなぁ。と、思って作り始めたらこんなんなりましたー!

アッパーのネイビー色に合わせて、ソールはこっち・ハトメはこれ・仕上げはこんなん・って練り練りして気づいたら色違いの域をちょっとはみ出ました。もう多分はみ出さずには居られない性分なんでしょね。


でも結構いい感じに仕上がりました。

サブタイトルは『カジュアルやのに本格派』。見て頂けると嬉しいです。


"RIPKEN8 2632 /type:marine"


以下の6項目でご紹介させていただきますー。

 
  1. 国産コンビ鞣しレザーのこと

  2. Dr Sole のコルクソール

  3. ハトメと靴紐のこと

  4. 見て!このくびれ!

  5. 頑丈なの大好き

  6. カジュアルやのに本格派

 


1:アッパー (upper)


国産コンビ鞣しレザー

またこれです!(前回)(ゲレーロ)もう説明いらないっすかね?どうしよう。

とにかく、履けば履くほど深みが増す革です。


ところで「国産コンビ鞣しレザーとは。なんぞや」

2種類の鞣し方を組み合わせた革で、主にクロム鞣しと植物鞣しを組み合わせたモノが多いです。”


へー。


植物鞣し=タンニン鞣しは、植物のタンニンを革のタンパク質と化学変化させて鞣す方法。これは主にヌメ革に用いられる鞣し方で最初はぺラーンとした肌色みたいなんから使えば使うほどツヤツヤの飴色に経年変化してくれる、革製品好きな方はこのエイジングがたまらんのやろなぁーと思う、あのやつですね。

クロム鞣しは、化学薬品を使用して鞣す方法でクロム鞣しの革は発色が綺麗。風合いはしなやかで扱いやすく製品になった後も多少の水濡れなんかにも強かったりします。


どっちも良いところあるねんなぁ。


”ほんならどっちも良いとこどりしたらええやん!”ってのが、コンビ鞣し。


へー。


ヌメ革みたいに経年変化してほしいけど、素敵な色の革がいいし、しなやかな風合いのがいいし、お手入れは適当で雨の日も履きたいし、ガッシガシ履きたいし。

ってゆう、欲張りさんにはピッタリですね。


ちなみにお手元のスマホでグググってもらえればもっと詳しい分かりやすい説明がわんさか出てくるので、ウチのは適当に見といてください。





 

2:アウトソール (sole)


Dr Sole コルクソール (IV)

今回はアイボリー。この色も良いと思いません?

ネイビーやったらもうアイボリーやろー、マリンやろー。って、即決。

わざと足組んで見せびらかしたいくらいですね。


ちなみにこのソール、他にもカーキとブラウンがあるんですけど、もう全部好き!

次あたりカーキ使いますね。カーキもめっちゃ良いんで。




 

3:ハトメと靴紐のこと


真鍮製のハトメ。これも即決。

ネイビー色のアッパーによく映えると思います。真鍮なんで味でますよ。楽しみ。

ほんで5アイレットですね。ほんまハトメの大きさだけでも雰囲気がぐーっと変わるんで面白いです。


靴紐は今回ふたりの意見が分かれたので「どーしよっかなぁ」と考えてたら、私が居ない隙にブヒがチャチャっと着けてました。

はっ!と気づいたら、しれーっと並べてあったんで「やられた!」と思ったんですけど同時に『いいやん』となったんで殴り合いにならずに済みました。笑




 

4:くびれ!


”このくびれ見て!”

って、よく言われるんやけど、”ん?へ?どこ?!” って感じのわたしで申し訳ないのですが、どうやらブヒは『くびれ』を見てほしい様子ですので、今回はくびれ!


くびれ=土踏まず辺りのライン。

中底を加工する時にこのくびれラインを仕込んでおいて作り進めていきますが、つり込み・すくい縫い・出し縫いも少しむずかしくなります。そして、このギューんとくびれたラインはグッドイヤー製法では出せないラインなのです。ギューんとくびれる事によって全体のメリハリも出ますし、前回の ”シームレスのお尻” 同様にボンキュッボンのお姿が良いのだそうです。


死んだ魚のような目をして ”どうせくびれてませんよー” とゆう気持ちで書いております。笑


 

5:製法 (recipe)


ハンドソーンウェルト9分仕立て。

手でつり込みをして、手ですくい縫いをして、機械で出し縫いをするのがハンドソーン9分仕立てです。



ブヒがハンドソーンにこだわる理由の一つとして「壊れにくさ」があるので今回はそこら辺を書いてみたいと思います。


ブヒは靴修理もやってるのでこれまでにも様々な「壊れた靴」を見てきました。

グッドイヤー製法特有のリブが剥がれた事による破損や、中底が割れてしまった靴。

アッパーやアウトソールは綺麗でも内部が破損してしまう事もあります。


そんな時は ”どーにか直してあげたい” という気持ちとお修理代とのせめぎ合い。

”買い替えた方がいいのかな”とか、”気に入ってたのになぁ”とか、”思い入れのある靴やしなぁ”とか、そうゆうお客さまの色んな気持ちがなんとも切ないです。


ブヒはこれまでビンテージ靴や100年近く前のミリタリーブーツなんかをバラしまくったのですが、劣悪な環境にほっとかれてたんやろなぁみたいな靴でも、ハンドソーンの靴は案外靴の形を保っていたりします。勿論、中底が朽ちていたりアッパーがカッサカサになってたりもしますが。


で、その壊れにくさの肝は製法と中底にあるのではないかと考えています。


グッドイヤー製法に使用される中底は大体3mmくらい。革ならいいのですがボードの場合もあります。

ブヒがいつも使用している中底は大体6mmくらい。メーカーさんに分厚いやつください、と言って仕入れています。分厚いから良いとゆう訳ではないのですが、中底がしっかりしているので靴の歪みも少なく、ハンドソーン製法では中底に溝を掘って直接すくい縫いしているので、剥がれたり変な割れ方をしたりする事はほとんどないのです。


ブヒは”頑丈なの大好き”なので、どうせ作るなら壊れにくいやつ、一生履けそうなやつ、3世代くらい履いてもらえたら最高やなぁとか思いながら作っているので、ハンドソーンを選んでいますが、別に製法なんぞ気にせず好きな靴を履いて頂けるのが一番良いかなぁと思います。


ハンドソーンやから、じゃなくて、「なんかかっこいいから」とかそんな感じで選んでもらえた方が嬉しいです。ニヤニヤします。




 

6:カジュアルやのに本格派


ハンドソーン9分仕上げ、コバは専用のコテでしっかりと目付けをして、しっかりしっかり仕上げました。本格派革靴です。


自分も履きたいし、ブヒも似合ってたし、なんならウチのお父さんとかこんなん履いてほしいわ、と思う感じに仕上がりました。


もうちょっとクッタリしてきたらホンマに良い味でそうなんで、いつも通りガッシガシ履いて頂きたいお靴になっております。「革靴履いてきたぜ!キメキメだぜ!」って感じじゃなくて、コンバース履いてんのかなくらいに、サラッとさりげなく履いて頂けると益々カッコいいなぁと個人的には思います。


ほんで、「マリン」って言ってますけど、夏しか履いたらとかそうゆうんじゃないんで、良い感じにコーディネイトして頂けたら嬉しいです。



次回は、リプケン第一弾 "type: IRONMAN " を改めて特集してみようと思います。


どうぞよろしくお願いいたしますー。





最後まで読んでいただきありがとうございました。


 

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